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本来繋がりにくい蕎麦が、人と人を繋ぐ力があると言われているのは云えて妙である。私も蕎麦屋を開業して、今まで知らなかった人とのお付き合いが始まった。
今回は蕎麦そのものに焦点を当てならがら、蕎麦のルーツ、そばと四季の行事等、そばに関したことを 書き綴りたいと思います。 ・・・コラムのインデックス・・・美味しい良い蕎麦とは、そばのルーツ、そばと四季の行事 蕎麦の食べ方、 人それぞれで、江戸風の細いそばの好みの人、田舎そばに代表される様に 太いそばを好みの人もい ます。 さらに、そばの香りが強く、ややもそっとした食感が好きな方、細めでそ ばの香りが仄かに香る程度が 好きな方といろいろです。 では私の好きな美味しいそばとは?。 そばを2、3本摘んで、口に運んだ時 1.そばの香りがあること。 2.太さは普通、1.6ミリから1.8ミリの間、食感はプリンとして、噛むと仄 かなそばの甘みがすること。 3.のど越しがよいこと。 美味しいそばを打つには、美味しいそば粉が手に入るかが問題です。暁山では地元茨城の常陸 秋そば粉を石臼でゆっくりと碾いて提供してくれる製粉所のそば粉や幌加内産の粗挽きそば粉を使用しております。 さらに、自家栽培した玄そばがあるときは、丁寧に石臼一本碾きしてブレンドしております。 一般的には、そば粉を碾くとき、2回、3回と挽くのですが、一本挽きすると収率はよくありませんが、香りあるしっかりとしたそば粉が出来上がります。 自分でそば粉を碾くことの意味は碾き立てをたべると美味しいことと、もう一つあり、そば粉を知ると言う意味があります。 そば屋にとって、この意味は大きいものです。 さまざまな説がありますが、そば発祥の時期は、紀元前3000年から4000年頃と言われておりますが定かではありません。 原産地一つは中国東北部やシベリヤ中部のアムール川流域からバイカル湖付近とするもの、あるいは中央アジアの高原地方とするもの、チベットなどの南方説などがあります。 最近の説では、染色体を手がかりにした細胞遺伝説からの説明が有力で、蕎麦の発祥地は中国雲南省付近とされてきております。 さて、日本に伝わってきたのはいつ頃でしょうか?。 中国から朝鮮半島を渡って約三千年前、米よりも千年近くも前に根づいたことが定説ですが、確定はされておりません。 広く栽培されるようになったのは五世紀の中ごろということです。八世紀頃、凶年の対策として、元正天皇が農民にそばの栽培を勧めています。 そばは比較的やせた土地でも生育しやすく、栄養価も高いところから、その後急速に普及したそうです。 四季の行事とおそばの関係はいろいろございますが、晦日そば、節分そばのお話を聞いている方がおられるのではないかと存知ます。 わが家でも大晦日には年越しそばを食べますがこの習慣は700年前に遡るのだそうです。 中国の商人がお寺でそばがきを大晦日に振舞って、翌年運が良くなったので年越しそばを食べる習慣が出来たということです。そば切りでなく、最初はそばがきだったのですね。 大晦日だけでなく、毎月の晦日に『鶴鶴亀亀』とか、『金が切れない』と縁起をかつぎ食べたそうです。 また、節分そばというのもあり、清めのそばを食べて、晴れ晴れしく立春を迎える。 このような習慣もなくなりつつありますが、こんなことを思いながら、食べる蕎麦もあってもいいですね。 たしかな理由は分りませんが、女の節句でおひなさまをしまう3月4日に五色そばをお供えする習慣があったそうです。 また、供養そばの儀礼もあり、親鸞上人御正忌そば。祭事は蕎麦地蔵尊供養そばがあります。 そのように見ていくと、お蕎麦はお祝い事や供養のときのような特別なときに食べる習慣があったようですね。 この頃はどうか分りませんが、引越しの際に、ご近所に配られるそばは『細く末永くお付き合いの程を』という意味をこめて配られる、引越しそばがありますし、家を新築するときは上棟式が行われますが、かつては棟上そばを振舞う習慣もありました。 これは壁が落ちないように祈願して食べるそうです。(参考 蕎麦なぜなぜ草子) そば処 暁山を始める前によく市内や近郊のお蕎麦屋に食べに行きました。オーダーするのは決まっ て、もりそばでした。 その店のそばの味を見極めるのにはもりが一番です。 私の好みの食べ方を例にとって説明いたします。 1.蒸篭やざるに盛ったそばの姿を見ます。まず、艶と張りがあり、見るからにおいしそうかどうかを見極 めます。 2.つけ汁を箸の先につけて、ちょっと味わってみます。濃いか薄いか、辛いのか甘口かを味わって みる。濃く辛口ならば、そばの三分の一を付けてたぐり 込む。薄口ならしっかりと付けてもよい。こん な判断をいたします。 3.箸でそばを一つまみして口に運びます。噛んでみてそばの香りと甘みを味わってみます。程よい弾力 があるかどうかこしを確かめる。硬ければいいというものではありません。 4.おもむろにそばを箸でつまみ、使われている汁の濃淡によってつける量を調整します。ズ・ズーと 手繰り込みのど越しを味わいます。 このとき、角が立った蕎麦かどうかが問われます。 5.薬味は一度に入れるのではなく、一種類ずつ入れたほうがそばの味がよくわかります。ワサビなどは 蕎麦に直接つけて食べる方もいます。 6.食べ終わった後は、ルチンが多く含まれたそば湯で汁を割って、飲み干します。 少し講釈が過ぎたようです。 必ずしもこのように食べなくてはいけないという決め事はありません。自分が美味しいと感じる食べ方を追求してみてください。 紹介したい本 【江戸ソバリエ四百人が通っている、至福の蕎麦屋】 【蕎麦の薀蓄】 やかさ」「穀物の味」「禅味・俳味」の条件等のそばの薀蓄の本 【蕎麦無限】 【蕎麦なぜなぜ草紙】 紹介したい本 【名人・高橋邦弘こだわりのそば打ち入門】 |